5シーズンぶり

以前、こんなことを書いた覚えがある。過去記事へは参照しないけど。

アマオケで活動するんだったら、「自分の代わりは誰もいない」ことをアピールできるように日々努力していくのか、「自分の代わりはいくらでもいる」というスタンスで肩の荷を下ろしていくのか、自分で決めといたほうがいいんじゃない?

今だって、おいらは「自分の代わりは誰もいない」派。それは、Gオケでもエステ管でも夏オケでも変わらない。
違うことは、「自分しかできないこと」と自覚している内容、かもしれない。
エステ管では「踊るトップ」。
夏オケでは「景気付け担当」。
…じゃあ、Gオケは?


数ヶ月前までは、トップに復帰するつもりなんてサラサラなかったのだ。
だってさ、大好きだった曲のトップやって、シアワセに引退したんだからさー。もういいじゃない。
おいらがトップだった頃を知らない団員も、今はそれなりにいるのだし。


なんだが、パート内から積極的なチャレンジャーが生まれない現状とか、(主に他パートからの)評価や期待とか、自分の取るべき立ち位置とか、なんかあれこれ考えちゃいまして。
うむ、おいらもヘンに空気読む人になってしまったか(ウソ)


自分のことだけを考えると、おいらも40代に突入し、この2年半で演奏スタイルも変化しているので(進化かどうかはともかくとして)、今の自分が何に寄与できるか試してみたくなった…というのはある。
とくに、今度の同い年マエストロとは、何度もご一緒してるけど、いずれもトゥッティという立場だったから、一度くらいは…とか。


そんなわけで、今日から新シーズン。
半分ではあるけど、2年半ぶりに、またいちばん前で弾かせていただきます。
あー、誰かさんが聞いたらひっくり返りそうな結論だなw

HOMEよもやま

先日、大学同期が所属しているオケに賛助出演した。
本番が終わるまではまったく意識していなかったけど、彼らとオーケストラで共演するのはこれが初めてだった。
しかも「今回限り」という条件で乗ったので(活動日時がGオケと丸かぶりなので…)、これが最初で最後の機会かもしれない。
帰宅してから、懐かしさと一抹の寂しさで、すごくジワジワきた。


ああ、OBオケで活動している人たちの気持ちって、こんな感じなのかなって。
実際、某OBオケにトラで出たとき、「私、ここが人生のホームグラウンドなんです」って目をキラキラさせて話す団員の方々を見てたら、すごく切なくなったもん。


おいらは大学オケ出身じゃないので、オケ活動に関しては常に外様、異端児って意識がどこかにある。
いわゆるOBオケや同門オケ、ジュネスオケのように、ある時期に音楽体験を共有した仲間と継続して活動している人たちのことは、正直すごく羨ましい。


でも…外様の立場だからこそ、化学反応というか、何か掛け算の効果をもたらすことができるか、みたいなことはいつも考えてる。
そうじゃなかったら、自分がそこで弾く意味がないし。


一方で、自分にもホームオケと呼べるものがあって良かったと思ってるのだが、他人のホームオケ愛が正直うざいなぁと感じることもあるw
なんていうのか、愛は盲目すぎるというのか…SNSの書き込みとかから、あからさまな選民意識を感じるというか。
自分も気をつけなきゃ。

結局こうなった

年明けから、左手&左腕のフォームを試行錯誤していたわけですが。
結論からいうと、年始にやってたのは全部ナシにしちゃいました。


だってさ、あのフォームだと、楽器が下がってしまうのよ。


そもそもびよらはサイズ的にムリがある楽器だから、必ずしもヴァイオリンと同じ姿勢である必要はない。でも、大きなサイズならともかく、爺のようなチビびよらでやる姿勢じゃないよなー。てか、カッコ悪い。
先日できあがったGオケのDVD見て、「いかん、もうやめよう!」と。
見るのは嫌いって人多いけど、映像ってホント参考になりますね。


「これならいけるかな」と決めた姿勢は、ここでは詳しく説明しないが、元通りに近いけど、100%ではない。
ひとつだけヒントを言うなら、この方向性で慣れたら、将来は肩当てナシで弾けるようになれるかも…って感じかな(実際は外さないけどね)。


2年ほど前に「姿勢のバージョン3を考えないと」って言った覚えがあるが、ようやく方向性が決まったというか。
自己満足かもしれないけど、姿勢そのものを見つめ直すきっかけになったので、自分のなかではよしとする。
あとは、これが技術向上につながればいいんだけどなぁ…

B&O PLAYのヘッドフォン


先日、とある人から誕生日プレゼントとしていただいた。
憧れのBang & Olufsenだぜ!
てか、我々小市民でも手が届くカジュアルブランドができたのね。


どうぜならBEoPlay H6!といいたいところだが、さすがにそこまでおねだりはできないのでw、FORM 2のオレンジを。


これまでヘッドフォン/イヤフォンの類にはあまりお金をかけてこなかったんだが(とくに外で使ってると断線とかしちゃうから、消耗品だよなと)、やっぱりランクが上がると聞こえてくる情報量が違うのね。
とくに、DVDの音でさえ、音像の奥行きをハッキリと感じられたのは初めての体験だったので、ビックリ。
ああ、世の中の人は、こういうところからAV機器にハマっていくんだろうな…と。

2014年・春の陣を振り返る

Fオケ賛助(2/22)

今回が4回目、練習にもそれなりに出席したのに、自分の演奏とオケの演奏がなかなかリンクしないジレンマが…まぁ、こんなこともあるよね。
とくにシベリウスは今まで2番しか弾いたことなかったんだが、なかなか勘所がつかめなくて。シベリウスって、何番でも難しいのかなぁ。
最低限のオツトメは果たせたのか、そうでなかったのか。
本番は事故もあったけど、なんとか終わって良かった、てなことで。

クリスマスコンチェルト三昧(3/1)

月イチペースでゆるゆると合奏を楽しんでいた仲間たちとの発表会。練習にはあまり参加できなかったけど、室内楽をやるならこういうこと楽しみたいよね、という自分なりのポイントはみんなに伝えられたかな。
当日はホントに発表会という感じで、まぁ、ゆるゆると。自分が首謀者だったら…というのはあるけど、運営はここの主宰者にお任せということで。
個人的には、念願のトレルリが弾けたのがうれしかったなー。

早宮音楽祭(3/15)

以前乗ったオペラやGオケ等でお世話になっている指揮者の、母校での音楽祭に参加。
しかしまぁ、過去にある程度詰めて練習できてたのかもしれないが(3年前に同プログラムで準備していたものの、震災のため中止になったそうな)、リハ1回で幻想なんてみんなよくやるよなー、プロ奏者が混じってるとはいえ。
若いころはいわゆる「営業モノ」にもヒョイヒョイ乗ってたけど、今の自分にはもう厳しい。でも、子どもたちのキラキラした目を見ると、気持ちが揺らぐんだよね…

びよら漫才(5/5)

長いこと演奏活動やってるけど、誕生日がドンピシャで本番だったのは人生初。
このコンビでのデュオも4曲目&6ステージ目。ちょっとは成長の跡は見えてるんだろうか?
相方渡欧のため、漫才は来夏までお休み(のはず)。その前にひとつ、こうやって形にできてよかった。どんな編成でも、というか音楽に限ったことじゃないけど、同じメンバーで何かを続けられるのはシアワセなことですね。

西湘フィル賛助(5/11)

これまでの海老名を超え、最西出演記録更新。プログラムに挟まれた「在京プロオケ鑑賞バスツアー」のチラシが妙に新鮮で。
オファーをいただいたのが本番2週前というタイミングだったため、GWは10年ぶりのフランクをさらい直すのに必死。ま、間に合った…のかな?
元Gオケ団員との再会もあり、本番は楽しく弾かせていただきますた。ただ、数日前に風邪をぶり返してしまい、レセプションは無念のノンアルコール。

大阪国際室内楽フェスタ本選@いずみホール

今回の訪阪、最大の目的は、このフェスタの審査をすること。
編成も演奏曲も自由なこの部門のおもしろいところは、一般人を審査員として公募していて、当選すると*1自分の一票が結果に反映されちゃうこと。
ビックリなことに、審査員応募用紙には音楽愛好歴とか書く欄がまったくないんですよ。住所氏名年齢だけ。
じゃあ自分でもできるかなということでw、友人を巻き込み乗り込んだ次第。


全体の結果は、個人的には少々違和感を覚えるものだった。
おいらは、もう一度聴いてみたいと思える、新鮮な発見のあった2団体と、個人的に応援していた(もちろん本番の演奏も良かった)1団体に投票したのだが、入賞したのはそのなかの1団体のみ。
今だからぶっちゃけちゃうけど、たとえば、イグデスマン&ジョーばりのパフォーマンスで優勝をかっさらった団体。アピール度は満点だったけど、パフォーマンス自体は先達以上の新しさがあるわけではないし*2、演奏の質としてどうだったかというと、ちょっと…
土日の予選とは層が若干違うかもしれないが、平日開催ということもあって、本選の審査員は年配の方やオバチャンが大半。うーむ、大阪のオバチャンたちにウケるのはやっぱりイロモノなのかなぁ。


審査の基準は各自の「感性」に委ねられていたのだが、演奏する側に何を求めるか、主催者としてもうちょっと観点絞ればいいのに。じゃないと、音楽自体が置いてけぼりになりそうな…というのが正直な感想。
ただ、審査員の参加条件を上げたり、審査員の属性からマーケティングするのは、フェスタの趣旨としてナンセンスなのも理解できる。メニューイン卿の大ボラ(?)をオモシロマジメに形にすることは大阪らしさでもあると思うので、うまいところに落としどころが見つかるといいのだけど。
現実的な案として、事前審査の段階で本選演奏曲の録画審査を入れておくなりして、主催者としての審美眼を示すことも必要かなと。
真摯な音楽ファンも多く参加していることはわかったので、次回の策に期待。


…とまぁいろいろ思うところはあるが、どうせ聴くんだったら、審査員体験したほうが絶対に楽しい。
だって、フツーに聴いたって「あのユニットよかったね」「いや、自分は〜」とかっていうのがあるわけだし。
3年後はみなさんもぜひ!

*1:とはいえ、定員100名といいつつ、本選当日の審査員は252名とのアナウンス。実際には、応募すればほぼ全員OKだったのでは。

*2:でも、審査員の大半は本家をご存知なかっただろうね。

大阪国際室内楽コンクール本選@いずみホール

19〜20日の2日間、友人と、大阪国際室内楽コンクール&フェスタの本選現地鑑賞へ。
ハイレベルなプロのコンクール本選を生で聴ける、得難い体験。


旅費をケチったため(往復+ホテルだと、新幹線より飛行機のほうが安いんだよー)、4時半起き(たぶん今年いちばんの早起き)・7時羽田発の便で大阪入り。
大阪初日はコンクール、第一部門=弦楽四重奏と第二部門=ピアノ三重奏orピアノ四重奏の本選。
全部ではなかったけど、二次予選までは自宅でストリーミングチェックしていたので、ああこれが本命だろうな、とか、でもおいらはこの団体好きだなぁとか、そういうことも思いながら、11時から21時過ぎまで(お尻が痛くなったぜ…)ガチ鑑賞。


第二部門に関しては、優勝のトリオ・ラファールよりも、3位のトリオ・アタナソフのほうが印象的。
ラファールは横綱相撲だったと思うけど、シューベルトは正直シューベルトっぽくないというか、力で押し切った感があって個人的には納得いかず。とはいえ、二次予選のラヴェルはホントすごかったんだよねぇ。ラヴェルのフィナーレ冒頭で聴かせてくれたあの響きを、本選でも聴きたかった。
アタナソフは、「武満がこんなにロマンティックになるのか!」っていう驚きと、シューベルトで唯一寝落ちせずに聴かせてくれた(笑)のがね。キャラクターも含めて好きです、このトリオ。ああ、なんかのタイミングで来日してくれないかな。
唯一四重奏で生き残っていたノトス・クァルテットは2位。本選のブラームスは力んでたような気がしたんだが(まぁそういう曲ではあるけど)、予選での活き活きとした&楽しそうな演奏ぶりは印象的だった。
選外になってしまったトリオ・アドルノ。悪くはなかったと思うんだけどね。実は大阪駅に戻る電車が同じだったんだが、落胆ぶりがこっちにも伝わってきて…


第一部門は、まぁ順当な結果かなと。
優勝のアルカディアQ、とにかく音色に統一感があって美しい。バリバリ弾くタイプじゃないし、あまりに流れが自然すぎるから(むやみやたらと抑揚をつけないし)、日本じゃあまり流行らないかもしれないけど…今後どう化けていくのだろう。バルトークモーツァルト初期あたりを聴いてみたいっす。
2位のカヴァレリQは、1stヴァイオリンが交代してから1年経っていないそうだが、なんていうか、もうフツーにプロだよね。コンクール云々関係ない「死と乙女」。
3位のヴァスムートQ。本選ではチューニングが狂ってしまったり、いろいろ綻んでしまったのが残念。でも結成1年、キャリアはまだ始まったばかり。今後もがんばってもらいたい。


課題曲だった西村朗「光の波」&武満徹「ビトウィーン・タイズ」各三連発はおもしろかった。現代曲をいろんな解釈で一度に聴き比べられる贅沢。
当日客席にいた西村氏が興味深いことをインタビューで述べていて、おいらも共感したので、リンクを貼り付けておく。

Webアッコルド|大阪初夏の陣〈10〉フェスタ結果&西村朗インタビュー
http://www.a-cordes.com/#!20140522oosakashokanojin10/c43a