日帰り松本行脚

松本に行くのは12年ぶりくらいじゃないだろうか。
そのときは、悪友Nや後輩Uとかと一緒に、車で美ヶ原とかを巡ったんだっけなー。
今回は気ままに一人旅なので、電車(特急)利用。新幹線で長野経由のほうが速いのはわかってたけど、そこまでリッチでもないので、新宿⇔松本のあずさ号で。


松本に着いたのは、ちょうど12時くらい。開演まで余裕があるので、四柱神社を擁する縄手通りを冷やかしたあと、松本城周辺を軽く散策。
途中見かけた綿菓子製造機カバーの意匠に惹かれて、思わずパチリ。まぁ、おいらは綿菓子の甘ったるさ&ベトベトが苦手なので、綿菓子自体に親近感をおぼえることはないのだけど。


さて、肝心の、演奏会の感想ですが・・・すんません、久々に辛口いきまっす。


我々がプロの演奏会に求めるのは、「ピリオド楽器&奏法で演奏してるのを体験できること」ではなく、楽器の選択やうまい/ヘタの問いを超えたうえで「どれだけ音楽的な刺激を享受できるか」のはずだ。
という意味では、正直前半はガッカリだった。なんというか、モヤモヤしたまま終わってしまった。最低限求めたいレベルに辿りついてない曲があったことも否めない。
なんというか・・・素敵な音楽を奏でている人もいる一方、どうしても足を引っ張ってるパートというか奏者がね。
ピリオド楽器にメカニカルな制約があるのは知ってるけど、厳しいことを言えば、プロならそこをクリアしたうえで勝負してもらわないと困る。数十年前のピリオド黎明期じゃないのだし。


あ、念のため補足するけど、おいら、ピリオドアプローチは大好きですよ。自分ではやらないだけで。
だからこそ、その道のプロにはいっぱい期待したい。


後半は奏者もハコの空気に慣れてきたのか、素直に楽しめる瞬間が多かった。


偏愛曲、ヴィオラも含め全員座って演奏するのは初めて見た。なるほど・・・こういうのもアリだったか。ヴィオラ&チェロはソリストって発想しかなかったので。
個人的にはもう少しメリハリがあるほうが好みだけど、この日はじめて「演奏」を聴いたという感触を得たように感じた。そういや、6曲中「ブラボー」コールがかかったのはこの曲だけ。おいらはこのオジサンと同じ思いを共有してる、と勝手に思い込んでるのだが(笑)
ちなみに、自分的次点は2番かな?

松本バッハ祝祭アンサンブル
ブランデンブルク協奏曲全曲演奏会
指揮&チェンバロ 小林道夫
コンサートマスター 桐山建志

at 松本市音楽文化ホール