<弁天百暇堂>vol.3終了

ひとことでまとめるなら、「ああ、ようやく、室内楽奏者として戻ってこれたんだ…」と思えた演奏会ってことになるのかな。
オケも楽しいけど、おいらがいちばんやりたいのは、この形態のアンサンブル。
途中だいぶ寄り道しちゃったけど、再開できて本当によかった。


フォーレのピアノクァルテットは、ずっとやりたかった曲のひとつ。2番もいつかは…と企んでるけど、今回は1番で。
昨年10月から合わせ練習を開始したんだが、年が明けるまでは「もう、どうすればいいのやら」状態。それが、年が明けてからは4人が音楽でモノを語れるようになったという手応えが。
K嬢、がんばったね。最後の「早く終わっちゃった」はご愛嬌(笑)
とくに緩徐楽章は、当日も弾いてて幸せだったなぁ。


一方のサン=サーンスは再演(こんな曲を2度もやってるというのも不思議な話だが)。こちらは逆に年明けから練習3回という超コンパクトスケジュールでの仕上げだった。みんな名手だし、そこにいた人でパッとあわせて…というタイプの曲でもあるし。
あと1回くらい練習増やして、テンションの持って行き方を7人で共有する時間があったらよかったかな? とも思ったけど、まぁ、こんなものでしょう。


<弁天>は今回で4回目なのだが、これをはじめた頃の自分はまだ定番曲をやる自信がなくて、vol.1のシューマンを除き、比較的マニアックな選曲をしてきたフシがある。ようやく、フツーの曲をフツーに演奏しようという気になれたというか。
それから、こういう企画を継続してやろうとすると、ピアノとチェロの存在がすごく重要。びよりすとって室内楽やりたがるけど、実際問題、びよらだけでは何もできないから。てな意味で、チェロのF君と、タイプの違う3名のピアニストを仲間に組み込めたのは自分にとってすごく大きいな。


個人的には、練習してもついぞできるようにならなかったこと、本番しくじったこと、それはもうたくさんあるけれど、2年越しの「リハビリ」はなんとか身を結んだ…と思いたい。
打ち上げでは「次は年内に」ってことになってるけど。今まで<弁天>では意図的に避けてきたドイツもので、自分にプレッシャーかけてみようかな。