2014年・室内楽冬の陣を振り返る

クァルテット、管&ピアノも含めた室内楽(=<弁天>)、大きめの弦楽アンサンブル(=ゆかいな仲間たち)と、自分がやりたいものが全部レギュラー化かなったところで迎えた今シーズン。<弁天>は12月だったが、残りは2週連続での本番となった。


いずれも違う曲・違う編成、しかも娘と爺を使い分けて…というのは、我ながら無茶なチャレンジだったな。
加えて、年明けから左手フォームの改造中。まだ固まってないというか、左手に気をとられるぶん今度は右手が…みたいな部分もある状態での本番。これをみんなの中に埋もれられるオケシーズンではなく、室内楽シーズンでやろうとするあたりが自分らしいというか何と言うか。


しんどかったけど、両方無事に終わってホッとした、というのが正直な気持ち。
ただ…こんなことを言っていいのかわからないが、娘を室内楽で使うのはやっぱり辛い、ということもはっきり悟ったシーズンでもあった。楽器そのものの問題(「鳴るまで5年」という楽器屋さんの言葉は重い)と、自分の弾き方の問題(最良の音を引き出せない)と、両方あるんだろうけど。娘はしばらくオケ&内輪企画でのみ使うかなぁ。


あと、今後は冬開催特有のリスクも含めてスケジュールを考えないといけないね。

ゆかいな仲間たち vol.2(2/1)


ここでのおいらは(なぜだか言いだしっぺということになっているので)事務局&コンセプトプロデュース?に徹しているが、肝心の演奏面では凹みポイント多々で申し訳なく。
とくに、オープニングのびよら漫才デュオは緊張しまくりで、狙ったことの半分もできなかった。ああ、あんなに練習したのに…orz
後半のオクテットはまずまず、でももっとうまく立ち回れたよなぁと思う箇所があれこれと。
そして聴きに来た某氏からは「メロディ弾いてるときより、裏にまわったときのほうが楽しそう」ってはっきり指摘を受けたというwww
…ところで、この日は1人が高熱&その後メンバー数人が風邪やインフルエンザでダウン、つまり風邪菌が充満してたってことなんだが、ご来場のみなさまは大丈夫だったのだろうか。

クァルテット vol.2(2/8)

当日が大雪なんて人生初、前日晩まで開催の有無も含めていろんな葛藤が。とくに身重だったメンバーには無理を強いてしまった面も…でも、やれてよかったよね?
少しでも早く帰れたほうがよいだろうということで、休憩カット&アンコールなし、1時間強で終演とした。帰宅難民覚悟でご来場いただいた方(「自分の練習がなくなったので行きます」って人も)やスタッフ各位には心より感謝。
4人でのメンデルスゾーンは、結成1年半の蓄積が出せたかな。冒頭弾きながら、なんかすごくホッとした気分になったのは自分だけだろうか。
トリオはやっぱり難しいのと慣れてないのとで、とくに前半は緊張感が支配してしまった。しばらくは3人+ゲストでの活動となるので、トリオになったときの精度&「幕開け」の入り方は、今度の課題。

箱根逃亡

大雪本番の翌日から、1泊2日で箱根逃亡。
子どもの頃から何度も訪れているが、電車(ロマンスカー)利用はこれが初めて。




初日は湯本から先の交通機関が全滅(といっても宿は湯本だったので問題なし)。翌日も大平山から上は雪が降り続いていたので、大涌谷行きは諦め、強羅散策。
でも、雪の箱根というのもいいものですな。
おいしいものを食べ、温泉もたくさん入って、雪の公園を散策して、リフレッシュ完了。



そういえば、函嶺洞門ってもう通れなくなったんですね…

最近の徒然

まとまらないので、覚書みたいな感じで。


オソロシイことに、演奏活動というのは連帯責任だ。
どこが着地点なのかはオケorアンサンブルそれぞれだけど、足を引っ張る人がいたとしても、その人だけのせいにすることはできない。
だから共演者って大事。


公開演奏会という形をとる以上、できる限りの準備をして臨みたい。
もちろん当日の演奏がうまくいくのが理想だが、おいらはアマチュアなので、やっぱり過程が大事。
(お客様には過程そのものを伝える必要はないけれど)
あとは当事者意識っていうのかな。
道行く人に宣伝できないような演奏会なんてやらないほうがマシだと思ってるが、じゃあどうして宣伝したくなくなるのかっていうと、結局は準備ができてるかどうかって話じゃないかと。
本番がうまくいって良かった、だけじゃダメなのさ。本番の何十倍何百倍、準備に時間かけてるんだから。


所属団体をやめるということは、その団の演奏&運営に関する連帯責任を負うに値しないと判断したってことだ。
誤解しないでほしいけど、それはレベル・難易度だけの話ではない。公私いろんな優先順位があるなかで、取捨選択しなければならないこともある。
今おいらは、自分の音楽活動について、明確な目標と優先順位付けをしてる。
いちばんやりたいのは室内楽。だから首謀者として企画するし、お誘いにはできるだけ乗る。
一方、これ以上オケには入らない。よほどでない限り、新規団体への賛助出演オファーは受けない。
…それでも人間できていないもので、他団体のことをうらやましいと思ったり、ぶっちゃけ嫉妬することもある。
でも、結局は、自分の信じる道を進むしかないのだよね。

2014年始動

一週間経ったところで、今年の抱負というかやりたいことというか。

室内楽比率をさらに上げる

現時点ですでに13公演出ることが決まっているのだがw、うち室内楽は確定6で、プラスあと1回増えるかどうか。
この時点で、昨年より室内楽比率はぐんと上がってるんだが。
3つある所属オケは…今年は現状維持って決めてるけど、状況如何では真剣に考えることになるかもしれない。

単発室内楽ネタ企画を仕込む

現在のおいらの室内楽プロジェクトは、弁天・クァルテット・ゆかいなシリーズの3本。
これらは定期的に継続するとして、それとは別に、2015年開催をメドに、ひとつ演奏会をプロデュースしてみたい。
自分が出演することにはまったく拘らず、自分が聴いてみたいものを並べてね。

左手を鍛える

室内楽やるなら音程&重音の精度アップは必須。
とにかく、できるだけ毎日、左手トレーニングをメニューに入れることを心がけよう。
平日も楽器に触れる(可能性が高い)生活を継続するのだから、アドバンテージは活かさないと。

アジア脱出&ライトな旅を増やす

昨年台北へ行ったときに、「年イチで海外は出るべきだな」と思った。ただ、これまでの渡航先は全部アジアなので、そろそろヨーロッパとか。すでに計画は立て始めているけれど。
その他、日帰り〜1泊のライトな旅はもっとやってもいいな。

体型の維持

できればあと2kg落としたいところだが、まぁ、これはムリのない範囲で。
散歩もゆるゆる継続。

業務用PCを新調

…なんだが、自宅業務環境の充実を目指してデスクトップorそれなりのスペックのノートにするか、いつ呼び出し喰らってもいいように(ってあたりがなんとも消極的な理由だが)モバイルノートにするかはかなり迷い中。
両方買う余裕はないし。
実行は新年度に入ってからと考えてるので、まだまだ迷うつもり。

快適な住まいを目指す

実は我が家、フツーの家にあるべきものが案外なかったりするので。
たとえば、冬に使うものだと加湿器(これは先日購入済)やストーブ(ガスストーブはあるのだが、今の家はガス栓が部屋にないので使えない)。キッチンまわりの収納もいいかげん。
家にいる時間が長いのだから、そのあたりを整備しよう。

2013年出演履歴

2013.1.29(SUN) at 新宿文化センター
弦楽合奏団弓組 第3回公演 〜NHKによせて〜
音楽監督/バンドネオン 啼鵬
ゲスト 伊藤 大輔


2013.2.3(SUN) at すみだトリフォニーホール
FAF管弦楽団 第44回定期演奏会
指揮 森口 真司


2013.4.7(SUN) at すみだトリフォニーホール
東京楽友協会交響楽団 第94回定期演奏会
指揮 橘 直貴


2013.4.27(SAT) at セシオン杉並
エステルハージ室内管弦楽団 第4回演奏会
指揮 松元 宏康


2013.5.18(SAT) at すみだトリフォニーホール
FAF管弦楽団 第5回室内楽発表会


2013.6.29(SAT) at 中井・音楽サロン「パパゲーノ」
カルテット・ヴェロニカ ウィークエンド・サロン vol.1


2013.7.15(MON) at 幡ヶ谷・アスピアホール
杉山家とゆかいな仲間たち


2013.8.17(SAT) at 杉並公会堂
東京農業大学OBOG管弦楽団 第4回定期演奏会
指揮 松元 宏康


2013.8.25(SUN) at 杉並公会堂
オーケストラ・セレーナ 第4回演奏会
指揮 中田 延亮


2013.8.31(SAT) at ミューザ川崎シンフォニーホール
FAF管弦楽団 第45回定期演奏会
指揮 天沼 裕子

モーツアルト:歌劇『魔笛』KV 620より「ああ、怖れおののかなくてもよいのです、わが子よ!」(アンコール)


2013.9.23(MON) at つくば・ノバホール
第4回 グループ「鈴懸」コンサート
ソプラノ 竹内 輝子、八牧 幸子、谷田部 裕美、土田 洋子、須賀 真澄、落合 祐子
ピアノ 廣澤 良子、遠藤 曜子、中島 健、塚田 恵美子、横山 明子
弦楽合奏(友情出演) 弦楽合奏団弓組


2013.9.29(SUN) at すみだトリフォニーホール
東京楽友協会交響楽団 第95回定期演奏会
指揮 松岡 究


2013.12.7(SAT) at 荻窪・かん芸館
弁天百暇堂 vol.6 南欧周遊記

  • ロッシーニ:チェロとコントラバスのための二重奏曲 ニ長調
  • ヴィヴァルディ:モテット『まことの安らぎはこの世にはなく』RV 630 ←これ弾きました
  • トゥリーナ:ピアノ三重奏のための幻想曲『環』op.91
  • ミヨー:ヤコブの夢 op.294 ←これ弾きました
  • ファリャ:『恋は魔術師』よりパントマイムと火祭りの踊り ←これ弾きました

2013年終了

まだ数日残ってるが、仕事も大きなものは終わったし、もういいよね。
例年に倣い、1年の総括をば。10こも挙げるのは面倒だから適当に。日記で触れてないネタもあるけど、まぁいいでしょ。

  1. ダイエット成功
  2. のらりくらりとフリーランス生活
  3. 初海外「旅行」
  4. クァルテットデビュー公演
  5. 生ハーゲンQ聴けた&サインもらった
  6. 着ぐるみデビュー
  7. 12年ぶりの小樽詣で
  8. 賛助オケで集客予想ニアピン賞


このところ高止まりだった体重を絞り、ほぼベストの状態に戻せたのが今年最大のトピックスか。演奏会の写真や映像見ても、去年のと比べて明らかに顔の輪郭が違うwww
体が軽くなると、いろんなことが楽しくなりますね。手持ちの服はほぼ買い直しになっちまったが、それもまた楽し。


ダイエットの大きなきっかけとなったのが、潜在失業者生活の再開。
通勤&業務過多&しがらみ等のストレスから解放された一方で、このまま自宅に引きこもるとまさますブタになっちまうという恐怖がね。あと、誰にも生活リズムを邪魔されないこのタイミングで心身の健康を取り戻そうというのもあったし。
ダイエット自体はそんなに苦労したという実感がない。だけど、あのままサラリーマン続けてたら、きっとできなかっただろうなぁ…とは思う。


オフ面では、海外脱出を含め、逃亡旅行もそこそこ実現。やっぱり旅はいいものだにゃ。


びよら弾きとしては、13公演に出演。数としてはほぼ例年通りだが、練習&本番が集中した夏場は正直しんどかった。
とはいえ、念願のクァルテット定期活動化をはじめ、室内楽がたくさんできてうれしかった。
一方で、ここでは詳しくは書かないが、所属団体の一部見直しも実施。団員として活動できる団体の数にはやはり限界があるな(今でも多いと思うけど)、本番回数や練習回数云々というより、自分のアイデンティティという意味で。


聴く側も充実していて、プロアマ含め約30公演。こんなペースで演奏会聴いたのは8年ぶりくらいじゃないだろうか。ハーゲンQも3回拝めて大満足。


総じて、充実していた1年だったといえるかな。昨年はボロボロだったことを思うと、今年は出来過ぎかも。
ただ、おいらの場合、隔年で好不調の波が激しいんだよね…次の1年をどう過ごすかがカギになりそうだ。

<弁天百暇堂>vol.6終了

毎年締めくくりの開催が恒例となりつつある室内楽プロジェクト。
ここ2回(自分の出演曲は)ドイツ系が続いてたんで、反動(?)で久々に南欧=イロモノしばりにさせてもらいますた。でも、ここ数回ではいちばんおもしろいプログラムになったんじゃないかな、演奏者的にも、お客様的にも。
出演者12名中6名と、<弁天>再開後ではいちばんGオケ比率が高かった今回。会場もレギュラーな場所に戻したこともあり、雰囲気がアットホームすぎてしまったかな…まぁ、室内楽って場も含めて親密なものだと思ってるんで、まぁよしとしとくか。


自分の乗り番3曲について、簡単なメモ。
3曲それぞれ求められる音が違ったけど、さて、どのくらい弾き分けできたか…

ヴィヴァルディ


ソプラノの方*1に「弦と共演できる曲って、何かありますかね?」とリクエストしたら、この曲が出てきた。バロックの声楽曲はこれが初体験。てか、<弁天>でバロックやるのも久々だ(vol.1のアンコールでバッハやって以来)。
タイトルロール(って言うんかな?)は「シャイン」のエンディングで使われてたようだが、あー、結局見ずに終わったよw
ヴィヴァルディらしい清清しく美しい曲だが、今だから白状すると、「E-dur&A-durは弾き慣れてない」+「苦手なベースラインがびよらに頻出」のダブル課題を突きつけられ、3曲中いちばんプレッシャーを感じながらさらった曲だにゃ。

ミヨー


学生時代に木管五重奏(ルネ王の暖炉)をホルンで吹いたことはあるが、びよらでミヨーは初。
ほとんどの方がご存知ない曲だと思うが、これ、たまたま持ってたCD*2に入ってたんですよ。首謀者なので当然<弁天>レパートリーの大半を自分で提案してるわけだが、アイデアの多くはこうした「たまたま」の蓄積なのだ。
作曲家がプロヴァンス出身なだけで、曲の内容は全くもって南欧ではないw しかも難しい曲で(音並びもアンサンブルも)、メンバーにはたくさんグチられますた。でも、この磐石レギュラーメンバーならチャレンジできるって思ったからこそのエントリーなんで。最終的にはおもしろがってもらえてよかったな、客席にどこまで伝わったかはアレだけど。

ファリャ


先輩方が演奏する「三角帽子」を聴いて「カッコええ!」と衝撃を受けたのが高校1年のとき。おいらにとって、ファリャはクラシックにハマるきっかけとなった作曲家。
その後「三角帽子」はGオケで10年前にやらせてもらったが、「恋は魔術師」のほうがずっとスペインっぽさが濃厚だよね。
作曲家編によるピアノ六重奏版の存在を知ったのは、確か3年くらい前だったと記憶。「これなら<弁天>でもできる!」というわけで。まさかピアノ譜と弦パート譜が別売りだったとは思わなかったがwww
何はともあれ、みんなにも「カッコええ!」って思ってもらえたかな?


来年は10周年。とくに記念的な何かをやるつもりはないけど、これからも続けていくよと。
ネタはまだたくさんストックしてるんでね!

*1:vol.4から毎回出演中。声楽がレギュラーになってる室内楽演奏会って、殆どないよね?

*2:どうやら廃盤になってしまったらしい。現在入手できる現役盤はない模様。