巻き込まれました

ベンチャー企業の組織名が半年ごとに変わるなんて当たり前。うちの事務所もご多分に漏れず、今春も組織改編されるらしい。
でもって、今回はうちの部にメスが入り、ボスと同僚Iが離れ、おいらが新ボスになるそうな。えー、これって部長級ってこと?
これが、Gオケ休団を決意した大きな「きっかけ」。


表向きの理由は、上場を目指すベンチャーの経営側に立つ者としての自覚。
ホンネのところは、自分のなかでライフワークバランスの見直しをさらに進めた結果ということ。
おいらにとって、オフィシャルとプライベートの違いこそあれ、「アウトプットを出す」という点では仕事も音楽も一緒。
20代の頃はその「アウトプット」に必要な器=時間と体力と気力が無尽蔵にあったような気がするけど、30代半ばに差し掛かってくると(おいらもそんな歳なのか>苦笑)、いろんなことが追い付かなくなる。
だから、仕事分の器を増やすなら、残りのキャパを調整するしかない。
まぁ、一度立ち止まるにはいいタイミングというか、この頃楽器を弾くことがルーティン化していることに疑問を感じてもいたわけで。


ところで、今回の組織改編には、いろんな「思惑」「覚悟」「事情」が孕んでいる。
もちろん全部は公表しないけど(笑)、少しだけバラすなら、新組織への移行を提案したのは社長ではなく、取締役のT氏だったということ。
この話をT氏から聞いたときは「フーン」って感じ。現状のメンバーで仕事をうまく回すにはこうするしかないだろうし、個人的にはT氏の提案に概ね賛成。ただ、そんなこと社長がオッケーしないと思ってた。
だから、2日後に社長から内示を受けたときはホントにビックリ。あの日の動揺といったら、2年前にマネージャーになったときの比ではなく(おかげで、部下Sにはいろいろ気遣いさせてしまった)。
2週間ほど経ち、ようやく自分のなかで冷静になれたというのが正直なところ。


それにしても、笑っちゃうよなー。1年前までは「会社員なんて〜」って思ってた人が部長級ですよ?
こういうのを「巻き込まれ」って言うのかな。


一方で、泡を喰った形のボスと同僚Iなんだが。
ボスは決して悪い人じゃないんだけど、部長の器じゃないというか、一制作者の域を超えられないのだと思う(おいらが昨年さんざんグチった原因はここにある)。おいらもいずれはそうあらねばならんのだろうが、ボスに関しては「4年前に覚悟してもらって然るべきだったんじゃないの?」って。今は仮にも執行役員なんだし・・・ただ、今まで本気でそういうことをさせなかった経営陣も同罪だな。
一方、同僚Iがこのタイミングで開発から離れるのは相当な痛手。しかし、今うちの事務所で某新事業の運営を任せられるのは、彼しかいない。あとは元同僚の二の舞いにならないことを祈るだけ。彼は我々よりもずっとオトナな人だから、うまくやってくれると思うけど。


そんなわけで、今は2人の穴+αを埋めるべく、人材紹介会社に希望スペックを伝えて、スタッフを探してもらっている。最終面接は社長だけど、一次面接は当然おいらが担当っす。
こういうことをやってると、制作チームがホントに自分の管轄になるんだという実感が湧きますな。
あとは、紹介会社との細かな連絡をやってくれるスタッフ部門のありがたさ。モノを作って売ることだけが会社の仕事ではないことを、今さらのように感じる今日この頃。